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2006年12月20日 (水)

デザイアと呼ばれた男       VOL 16

 こんにちは。D・二プルです。

 【二プルおススメ映画】

  「ブロークダウンパレス」

 アリスとダーリーンは、アメリカ中西部オハイオ州に住む高校3年生。親友同士の二人は、タイのバンコクに卒業旅行に出かけることにした。不安がるダーリーンを説得したアリスは、エキゾチックな東南アジアの国で、10代最後の自由と冒険を楽しむつもりだった。

魔法のように黄金色に輝く太陽と、混沌としたバンコクの町の雰囲気に、心を沸き立たせるアリスとダーリーン。二人は泊まってもいない豪華なホテルでトラブルを起こすが、ニック・パークスという男性に助けられる。

ハンサムでセクシーなオーストラリア人ニックに、たちまち夢中になった二人は、誘われるままバンコクの町を見て回る。目を見張るようなグランド・パレス、ロングボートでのチャオ・プラヤ河下り、悪名高い“セックス・ゾーン”のパッポン...。それは二人にとってまるで夢のような体験だった。その夜、ニックは別れ際にダーリーンをベッドに誘う。ニックを射止めて喜ぶダーリーンへの嫉妬と悔しさと戦いながら、アリスは一人で宿泊先のゲストハウスへと帰っていく。

翌朝、ゲストハウスに戻ってきたダーリーンは、ニックが仕事で行くことになっている香港に一緒に行こう、とアリスを誘う。彼のファーストクラスのエア・チケットを3人分のエコノミー切符に換えるというニックの説明に、二人は香港行きを決め、空港へ向かった。

しかし、空港で二人を待っていたのは思いもかけぬ犯罪の濡れ衣だった。荷物の中からヘロインが見つかった二人。タイ警察と麻薬取締官に囲まれた二人はパニック状態に陥り、互いに相手の裏切りを疑い始める。

二人はタイ警察の厳しい司法制度の罠に囚われていた。無実を訴えれば終身刑は間違いないが、有罪を認めて反省を表明すれば短い刑で済むかもしれない。アメリカとタイ政府の関係が、二人の置かれた状況をより複雑なものにしていた。アメリカはタイからのドラッグ流入を阻止するために、タイの税関がドラッグ所持者を逮捕する度に報奨金を出していたのだ。その上、ニック・パークスの存在を証明するものも何もない。無罪を主張した二人は、最終的に33年の判決を受け、囚人たちが“ブロークダウン・パレス”と呼ぶ刑務所に投獄されることになる。

絶望に沈むアリスとダーリーンに、最後の希望の光“ヤンキー・ハンク”が与えられる。彼は国外追放されたアメリカ人の弁護士で、バンコクでタイ人の妻と暮らしていた。彼はまず、裏から手を回して金で二人を救えないか調査を始める。その結果、ニック・パークスがドラッグの売人で、タイの税関にアリスとダーリーンを密告した当人であること、そして二人が同じ便に乗っている本物の運び屋から眼を逸らすためのオトリとして使われたことを知る。それはヘロインの密輸業者の常套手段だったが、アリスたちの鞄にヘロインが入っていたのは事実。二人が刑務所を出られる望みは見つかるのだろうか...。

製作年度 1999年
上映時間 101分
監督 ジョナサン・カプラン
出演もしくは声の出演 インティラー・ジャルンプラクレア・デインズケイト・ベッキンセイルビル・プルマンジャクリーン・キムルー・ダイアモンド・フィリップス

 それでは「デザイアと呼ばれた男」の続きをお楽しみ下さい。

 

          6

 午前4時、アケミはキャバクラのバイトを終え、私服に着替え店から出てきた。

今日はいつも以上に疲れた一日だった。

その日の疲れは客によって変わるが、今日の客は最悪だった。

ほとんど酒も入れずにちびちびと焼酎を飲みながらやたらと体に触ってくる客が多かった。

それにドンペリなどの高い酒を入れてくれる常連客もしつこく誘ってきては体をまさぐるいけ好かない連中だった。

 アケミは何度もこの仕事を辞めようと思っていた。

しかし、辞めることは出来なかった。

 アケミには付き合っている男がいた。

男は一流のイタリア料理人になる夢を持っていたが、修行の途中で挫折し、今は無職のニートだった。

 それでもアケミはその男のことが好きでたまらなかった。

いつか二人でイタリア料理の店を持つ夢を適える為にアケミは必死に働いていた。

その為にアケミはどんなに嫌な客に体を触られようが我慢し、彼との夢の為に金を稼いでいたのだった。

最近知り合った上玉の客のおかげでアケミは週一回で今まで以上の金を手にできるようになった。

その客はアケミと食事をするだけで幸せだと言い、アケミの身体に指一本触れようとしなかった。

そして、食事が終わると必ず百万円の入った封筒を手渡してくれた。

アケミはその初老の客にいつしか好意を寄せるようになったが、老人は携帯を持っていないらしく、連絡を取ることができなかった。

そして、店にもたまにしか来てくれなかったので、アケミの収入が安定することはなかった。

その為、アケミは嫌な客の相手をしながらその客を待つようになった。

 目の前に立っている男を見てアケミはげんなりした。

男はさっきまで店でしつこくホテルに誘ってきた最悪の常連客だった。

アケミの姿を見ると男は駆け足で近づいてきて、気安く肩を抱き強引に車に連れ込もうとした。

そんな男の腕を振り払い、アケミは逃げ出そうとした。

しかし、男はアケミの逃げ道を塞ぐように立ちふさがった。

アケミが恐怖を感じた瞬間、もう一つの人影がアケミの後ろから近づいてきた。

突然現れたその男はタキシードを着た長身の青い瞳をした白人の男だった。

白人の男はアケミの手を引っ張っている常連客の男を一瞬で殴り倒し、そのまま常連客のBMWに乗り込み、つけっぱなしになっていたキーを練りエンジンを吹かせた。

「早く乗って」

その一言でアケミは反射的に自ら車に乗り込んだ。

白人の男には女を引き付ける不思議な魅力があった。

アケミが乗ったのを確認すると、白人の男は力強く助手席のドアを左手で閉め、車を発車させた。

男のしていることが犯罪だと頭では分かっていてもアケミは心の中でドキドキしていた。

大好きな彼氏の為に毎日ひたすら働く日々。

しかし、彼はいまだに無職で仕事を探そうともせず、最近では料理さえもしなくなっていた。

そんな疲れた日々の中に現れたこの少し危険な香りのする外国人にアケミは無意識のうちに惹かれていた。

「助けてくれてありがとう。その辺で適当に降ろしてくれればいいから」

「これからクールなパーティーがあります。ぜひ、あなたをエスコートしたい」

いけないことだと分かっていながらもアケミはジャックと名乗るこの外国人の言うままにパーティー会場へ付いていった。

日ごろ彼の為にストイックに働き続けていたのに疲れたのか、もしくは働かないでブラブラ遊んでいる彼への仕返しだったのか、とにかくアケミはジャックの言葉の魔法にかかり、軽い気持ちで火遊びしようと決めたのだった。

 しかし、この時の軽率な判断が、後に火遊びでは済まず、大火災へと発展してしまうことにアケミは気づいていなかった。

 パーティーはとあるビルを1フロアー貸しきっての盛大で豪華なものだった。

パーティー会場に着く前にジャックはアケミを行きつけの貸し衣装店に連れて行き、豪華なドレスをプレゼントしてくれた。

 会場内は男も女も派手に着飾って観ただけでセレブの香りが漂っていた。

まさにアケミが生きている世界とは天と地の差があった。

パーティー客の中には外国人はもとより、TVで見たことのある著名人や芸能人の姿もあった。

慣れない空気に戸惑っているアケミをジャックは言葉通りやさしくエスコートしてくれた。

ジャックは知人にアケミを紹介し、シャンパンを飲みながら優雅にダンスを楽しんだ。

アケミにとってはまさに映画のような出来事で、ジャックは現実から救い出してくれた白馬の王子様だった。

そんなジャックにアケミはますます惹かれていき、個室に誘われても断ろうとしなかった。

 ベッドの中でもジャックは紳士だった。

大切な宝物のようにアケミを扱い、魔法を掛けたように甘いフェロモンでやさしく包み込んだ。

ジャックはアケミの髪の毛の一本一本から足の小指に至る全ての箇所を丁寧に舌で綺麗に掃除してくれた。

ジャックの舌が小指の先に到達する頃にはアケミの身体はすっかり出来上がっていた。

ジャックはアケミの唇にキスした後、ゆっくりと自分のペニスを挿入した。

その時の感触は彼氏はもとよりこれまで付き合ってきたどの男よりも大きく、アケミを未知なる領域に到達させた。

ジャックは力強く腰を動かし、アケミは絶頂した。

最後まで紳士だったジャックにアケミの心は虜にされていた。

もし、ここでジャックから付き合おうと言われたら、彼氏を捨てて付き合ってもいいという想いが頭の片隅を過ぎった。

しかし、ジャックの口から出た言葉はアケミの予想していなかったものだった。

「〝デザイア〟を知ってるか?」

「デザイア?どこのクラブ?」

ジャックは脱いであったタキシードの内ポケットから〝デザイア〟のモンタージュが描かれたチラシをアケミに見せた。

「あ、これ前に『ワールド』で見たチラシだ。何でこんなの持ってるの?」

「この男を知らないか?」

「うん」

「……そうか、残念だ。知っていればもうしばらくは生かしておいてもいいと思ったんだが……」

ジャックは冷たい口調で呟くとまだ裸で毛布に包まっているアケミの髪を毟り取るように掴み、そのまま部屋を出てエレベーターに押し込んだ。

 突然の出来事に訳が分からずアケミはジャックにすがり付いた。

以前にもアケミは知らず知らずのうちに男を怒らせてしまった経験があり、ジャックが気に障るような事をしてしまったのかと思った。

しかし、ジャックはすがり付くアケミの頬を叩き、黙ったまま下へ降りていくエレベーターの階数を目で追っていた。

この時、豹変したジャックを見てアケミは初めて恐怖を感じた。

彼氏の顔が頭に浮かび、早くここから帰りたいと思った。

しかし、アケミの想いとはうらはらにエレベーターは地下2階で停まった。

 エレベーターの扉が開くとジャックは再びアケミの髪を掴み上げ、薄暗い地下通路を歩き出した。

そこはさっきまでの華やかでセレブな部屋とは対照的で、薄暗く微かに生臭さが漂う牢獄のような所だった。

一番奥の独房室のような物々しい扉の前でジャックは立ち止まり、髪を掴み上げたままアケミに尋ねた。

「これで最後だ。もし、知っているなら〝デザイア〟の情報を言え。そうすれば助けてやってもいい」

「お願い、本当に何も知らないの。だからここから帰して……」

アケミの言葉が終わらないうちにジャックは扉の鍵を開け、半裸のアケミを真っ暗なと闇の中へ放り込んだ。

そこはまったくの闇の中だった。

しかし、大勢の生き物の気配とおびただしいほどの悪臭に覆われていた。

たまらずにアケミは手で鼻を覆った。

その直後、闇の中から何本もの触手が現れ、アケミの身体をまさぐりは始めた。

「きゃ、嫌……」

次の瞬間、アケミは全裸にされ、体中をもみくちゃにされた。

もはや何がなんだか分からなかった。

ものすごい力で鷲摑みにされ、全身を嘗められ、口やヴァギナ、アナル、耳に至る全ての穴という穴に性器を突っ込まれた。

腕や足を強くひっぱられ、痛みが全身に走った。

数十秒後には全身ヌルヌルの精液塗れになった。

次第に目が慣れ、室内の光景がアケミの眼に映った。

そこにはおびただしい数の全裸の黒人たちがアケミの女体に群がる地獄絵図だった。

アケミの脳裏にあの初老の客の顔が一瞬浮かんだ。

アケミは眼を閉じ、そのまま意識を失った。

アケミの意識が無くなっても黒人たちはアケミを犯すのを止めなかった。

それもそのはず、ここにいる黒人たちは一年以上もここに監禁されていて、セックスしていなかった。

黒人たちはジャックがターゲットの拷問や処理の為だけに飼われていた通称〝黒性獣〟と呼ばれる性犯罪者たちだった。

 あまりの外傷的ショックでアケミは精液の中で死んでいた。

それでも〝黒性獣〟たちは犯すのを止めなかった。

彼らはアケミの死体を死姦して絶頂していた。

 扉の向こうで小さな覗き穴からジャックが笑みを浮かべて中の様子を覗いていた。

扉の中は真っ暗で外からはほとんど見えなかったがうめき声や体と身体がぶつかる音を聞きながらジャックは自分のペニスをしごいていた。

ジャックは〝デザイア〟の情報を掴めなくても満足していた。

ジャックにとって〝デザイア〟は楽しいゲームのきっかけでしかなかった。

ジャックは扉にザーメンを降り注ぎ、おぞましい地下室を後にした。

                                                 【続く】

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2006年12月 8日 (金)

デザイアと呼ばれた男  VOL 15

 こんにちは。D・二プルです。

 【二プルのおススメ映画】

   「歓楽通り」

 

 1945年、パリ。歓楽通りの娼館オリエンタル・パレスに生まれ育ったプチ・ルイ(パトリック・ティムシット)は、新入り娼婦のマリオン(レティシア・カスタ)に一目惚れし、一生かけて彼女の世話をすることを誓った。マリオンが幸福になることだけを願うプチ=ルイは、政府による娼館廃止のニュースが流れていた頃、彼女をラジオ局主催の歌手オーディションに連れ出す。それに合格したマリオンは、偶然ディミトリ(ヴァンサン・エルバズ)と出会う。彼を運命の男だと信じたマリオンだったが、実はディミトリは闇商売に手を染め命を狙われている身だった。それでもプチ・ルイは彼女の恋をサポートし、3人で逃亡生活を送るハメになる。ルーマニア人の追っ手たちと格闘しつつ、やがてマリオンは歌手として初舞台に立つ。それが認められ、レコードを出すことになった彼女。幸福の中、3人は小川のほとりでピクニックをしていた。ところがそこに追っ手が現われ、ディミトリ、そしてマリオンは射殺されてしまうのだった。

 監督は「フェリックスとローラ」のパトリス・ルコント。脚本は「橋の上の娘」のセルジュ・フリードマン。撮影は「アンブレイカブル」のエドゥアルド・セラ。美術は「フェリックスとローラ」のイヴァン・モシオン。衣裳は「トスカ」のクリスチャン・ガスク。出演は「女優マルキーズ」のパトリック・ティムシット、「ジターノ」のレティシア・カスタ、「パリの確率」のヴァンサン・エルバズほか。

  良い映画は人生を豊かにする!

 それでは引き続き「デザイアと呼ばれた男」をお楽しみ下さい。

          5

 アカイが行方不明になり、俺が「ワールド」で臨時に働いている頃、ヒラノは女を連れて渋谷の町をブラブラしていた。

彼女の名前はミスズ。

ヒラノの本命の女だった。

 ヒラノには体を許してくれる女友達が常に5,6人はいた。

その他にも一夜だけの関係を持った女は数知れずいた。

 中学2年で初体験を済ませてからヒラノは女に不自由したことがなかった。

常に彼女と呼べる女がいて、それが切れることはなかった。

ヒラノが何もしなくても女の方から寄ってくるのだった。

その為かヒラノはよく女を冷たくあしらった。

やろうと思えばいつでもやれるヒラノは気分次第で女を邪険し、冷たく突き放すことも珍しくなかった。

それでもヒラノに群がる女は害虫のように後を絶たなかった。

 しかし、そんな女たちの中でもミスズは特別な存在だった。

ヒラノがミスズと出会ったのはとあるバーで、その時ヒラノは別の女と一緒に飲んでいた。

ヒラノはベタベタと絡み付いてくる女に嫌気がさしていた。

女は必要以上にヒラノの体に触れ、ホテルに誘ってくる。

初めは軽くあしらっていたヒラノだったが、遂に我慢できなくなり、ブチキレて女を激しい口調で怒鳴りつけた。

女は泣き出したがヒラノはその横で知らん顔をしてウイスキーを飲んでいた。

そんなヒラノの前にそれまでカウンターの隅で一人で飲んでいたミスズが近づいてきた。

初め、ヒラノはミスズがいつものように自分に言い寄ってきた女だと思った。

ミスズはパッと見、外見は無しではなかったし、この場に嫌気をさしていたヒラノはミスズと店を出てもいいと思った。

しかし、ヒラノの予想とはうらはらにミスズは突然ヒラノが飲んでいたウイスキーのグラスを持ってヒラノの頭から降り注いだ。

突然の予想外の出来事にヒラノも店にいた全ての者たちの視線が一斉にミスズに集まった。

「カッコ悪い男。自分が何様だと思ってるの?今まで女に不自由してこなかったのかもしれないけど、あんたは最低のクズ野郎よ」

そう言うとミスズはヒラノを残し、泣いている女を連れ店の外に出て行った。

 ヒラノは慌てて二人を追いかけた。

ヒラノは連れていた女に謝り、ミスズにも「ごめん、君のおかげで目が覚めたよ」と言い連れの女をタクシーで送って行った。

 それからヒラノは度々ミスズと出会ったバーを訪れ、ミスズを捜すようになった。

そして、一ヵ月後にようやく再開し、改めて自分から声を掛けた。

ミスズもあの時は言い過ぎてごめんねと謝り、二人は飲みなおしたのだった。

 ミスズはこれまでヒラノが出会ってきた女たちとはどこか違っていた。

しつこく付きまとったり、必要以上に体を密着されることなく、普通に会話が楽しめる相手だった。

それどころかヒラノの方から積極的にミスズに話しかけた。

こんなことは今までヒラノにはしたことの無い経験だった。

今までは何もしなくても女の方から勝手に近づいてくるものだと思っていた。

しかし、気が付くと今はヒラノが必死になってミスズに話しかけていた。

これまで自分から積極的に女に話しかけたことのないヒラノの会話はぎこちなくなり、それがかえってミスズには受けたのだった。

しかし、ミスズはいくら口説いてもその日のうちに寝るような女ではなかった。

再会したその日は携帯番号とメルアドを交換しただけで、それからヒラノはミスズとメールでやりとりしたり、電話で話したりするようになった。

この頃になると、ヒラノは自分がミスズに恋していることに気づいていた。

ミスズとの出会いによって、ヒラノの女に対する価値観は変わった。

 そして、今日、ヒラノはミスズを誘い出し、決めようと思っていた。

行きつけのクラブで少し踊ったあと、予約したお洒落な無国籍料理の店で食事をしながら酒を飲み、そこで告白しようと思っていた。

クラブではいい感じで汗を流し、ミスズもとても楽しそうだった。

ここまでは予定通りうまくいっていた。

しかし、ヒラノとミスズが無国籍料理の店に向かう途中で異変が起こった。

 ヒラノとミスズは二人組みの警察官に呼び止められた。

警察官の話では近くの風俗店で傷害事件が発生し、あるカップルが逃走しているという。

警官たちは少し話しを聞きたいから近くの交番まで来て欲しいと言って二人を車に乗せた。

その時の車はパトカーではなく黒塗りのセダンだったが、突然の予想外の出来事に二人は気にも留めず警官の言うままに車に乗り込んだ。

 ヒラノとミスズはとあるマンションの一室に連れて行かれた。

てっきり近くの交番に行くと思っていたヒラノが警官たちに問いただすと二人は、今交番がいっぱいだから、証人を隠す隠れ家で取り調べをすると言う。

 ワンルームの部屋の中に入り、二人は驚愕した。

そこには草木が生い茂るジャングルが広がっていた。

そして、いたるところに大小様々な動物が所狭しとうごめいていた。

犬、猫、鳥、イグアナ、猿、子豚、ウサギ……。

呆然とその場に立ち尽くしているヒラノとミスズを二人の偽警官は慣れた手つきで縛り上げた。

 二人の偽警官、タツオとタツヒコはペットショップを経営する兄弟だった。

二人の本当の目的はヒラノから〝デザイア〟の情報を聞き出すことだったが、タツオとタツヒコは変わった性癖があった。

 タツオはヒラノをテーブルの足に固定して動けなくすると、同時にタツヒコが手足を縛られたミスズをベッドに押し倒した。

「やめろー」

ヒラノはタツヒコがミスズをレイプすると思い絶叫した。

しかし、タツヒコはミスズの身体には指一本触れずにあらかじめ用意していたペットボトルに入った液体をミスズの頭の上から降り注いだ。

「きゃ、何これ……バター?」

次の瞬間、それまで辺りをちょろちょろと動き回っていた動物たちが一斉にミスズの周りに集まってきた。

動物たちはミスズの身体に付いた液体を嘗めたり、服ごと食べようとしたりしている。

「……ちょっと、やだ、やめてよ」

ミスズはベッドから起き上がろうとしたが、タツヒコがそれを制止した。

「動くな。お前はこいつらの餌だ。彼氏がしゃべるまで続けるからな」

そう言ってタツヒコはミスズの身体にニシキヘビを絡ませた。

「やめろ!ミスズに何しやがった?」

「お前が正直に話さない限り、この悪夢は終わらないぜ。〝デザイア〟はどこにいる?」

「は?デザイア?何だそれは。意味がわからないぞ」

ヒラノの答えを聞いてタツオはニヤリと笑い、ヒラノの口の中に子ねずみを押し込み、ガムテープで口を塞いだ。

ヒラノは苦しそうに悶絶している。

 その間、タツヒコはミスズの服を引き裂き、再びペットボトルの液体を露になったミスズの裸体に降り注いだ。

このペットボトルの中身はペットフードとドラッグとバイアグラを混ぜ合わせたものだった。

この液体を嘗めた動物たちは次第にハイになり、興奮し、ペニスを膨張させた。

その間にも動物たちはミスズの股間や胸をペロペロといやらしい音をたてながら嘗め回していた。

タツオとタツヒコはその様子をビデオカメラで撮影しながら股間自らのペニスをしごいていた。

いつの間にか、興奮しペニスを膨張させたセントバーナードがミスズのアナルから挿入し腰を激しく動かしていた。

同時にタツオとタツヒコの腕の動きも激しくなっていった。

「〝デザイア〟はどこにいる?」

もはやヒラノの耳にその言葉は届いていなかった。

ヒラノの口の中の子ねずみは喉の奥で体を詰まらせ、それでも外へ出ようと必死にもがき、余計にヒラノを苦しめた。

 それから数分後、動物たちの精液に塗れたミスズは廃人のような姿でベッドの上で横たわっていた。

テーブルに固定されていたヒラノはいつの間にか窒息死していた。

喉の奥に詰まっていた子ねずみはヒラノの喉を食いちぎり、外に飛び出していた。

 ミスズに精液をたっぷりと振りかけたタツオとタツヒコは横たわっているミスズの口の中に子ねずみを放り込み、テープで口を塞いだ。

「なあ、にいちゃん。結局〝デザイア〟の情報引き出せなかったね」

「ああ、まぁいいさ。充分楽しめた。それに他の奴らだってまだ〝デザイア〟にたどり着いてないだろう。勝負はこれからだ」

数分後、ヒラノ同様にミスズの喉から子ねずみが這い出してきた。

やがて動物たちは底に横たわるヒラノとミスズの死体を食べ始めた。

                                              【続く】

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